专利摘要:
本発明は、合成樹脂溶液を使用せずに、複数の炭素繊維糸を物理的にブレーディング(Braiding)してなる細幅織り炭素体から製造される炭素発熱体及びその製造方法を提供する。この方法は、複数の炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングして細幅織り炭素体としたり、又は、原糸を一方向に配列しブレーディングしてなる細幅織物を炭化処理して細幅織り炭素体としたりして、この細幅織り炭素体を螺旋状にした炭素成形体の両端部にそのまま通電用クリップを取り付け、この炭素成形体を1次熱処理して熱処理炭素成形体とし、熱処理炭素成形体を2次熱処理して、表面にナノ結晶構造の炭素層が蒸着された炭素被膜発熱体とし、この炭素被膜発熱体を3次熱処理して、不純物を蒸発させ且つ残留する非晶質炭素をグラファイト化することによって炭素発熱体を製造する。したがって、細幅織り炭素体を別に加工せずに原形のまま熱処理するので、抵抗特性及び発熱分布が非常に均一となり、細幅織り炭素体の製造に合成樹脂溶液を使用しないだけでなく、高温の3次熱処理を実施するので、不純物含量がきわめて低くなり、寿命を大幅に延ばすことができる。
公开号:JP2011507209A
申请号:JP2010539318
申请日:2009-07-16
公开日:2011-03-03
发明作者:ホジェ リ
申请人:ジェーシーーテック カンパニーリミテッド;
IPC主号:H05B3-14
专利说明:

[0001] 本発明は、合成樹脂溶液を使用せずに複数の炭素繊維糸を物理的にブレーディングしてなる細幅織り炭素体から製造される炭素発熱体に係り、特に、細幅織り炭素体を別の加工無しで原形のまま熱処理するので、抵抗特性及び発熱分布が非常に均一であり、自体として不純物とされる合成樹脂溶液を細幅織り炭素体の形成に使用しないほか、残存不純物の除去のための高温の3次熱処理を施すことによって、不純物が殆ど発生しなく、寿命が大幅に延びる炭素発熱体及びその製造方法に関するものである。]
背景技術

[0002] 炭素繊維を発熱体として製作されたカーボン糸(炭素繊維糸)ヒーターが、米国登録特許第6,464,918号、日本国特開2000−272913、ロシア登録特許第2,149,215号、日本国特開2000−123960、日本国特開2002−63870、米国登録特許第6,534,904号に開示されている。しかし、これらの従来特許は主に理論的な技術に関するもので、製品としてのカーボン糸ヒーターを製造する上で実用的な問題点があり、産業製品化のレベルには至っていない現状である。]
[0003] また、韓国登録特許公報第10−0793973号では、炭素繊維を、事前にフェノールホルムアルデヒド溶液などのような合成樹脂溶液で塗布し、熱処理してなることを特徴とする螺旋状の炭素繊維発熱体の製造方法が開示された。]
[0004] この炭素繊維発熱体の製造方法を、図1を参照して詳細に説明すると、(a)数本の炭素繊維糸を一定幅で平行に配列し(a1)、主軸上に一定ピッチの螺旋状になるように巻いて螺旋状の炭素材とし(a2)、(b)この螺旋状の炭素材の両端部にそれぞれ通電用のクリップを取り付け、(c)該螺旋状の炭素材のカーボン糸表面をフェノールホルムアルデヒドなどの合成樹脂溶液で塗布し、(d)この螺旋状の炭素材の両接点に電流を印加し、合成樹脂溶液が揮発されうる温度及び圧力で炭素材を1次熱処理して螺旋状の形態物を形成し、(e)冷却後に主軸を除去して螺旋状の形態物を分離し、(f)気相炭化水素雰囲気下で螺旋状の形態物を2次熱処理することによって、赤外線発生器に装着されて発熱する螺旋状の炭素繊維発熱体を製造する。] 図1
[0005] しかし、上述した炭素繊維発熱体の製造方法は、平行に配列された数本(例えば、4本)のカーボン糸を一定の幅に終始維持させるために合成樹脂溶液を塗布する工程が必須である。この合成樹脂溶液の塗布工程は、工程(c)で行われ、塗布された合成樹脂溶液が後続の工程(d)、(e)を通じて炭素繊維糸を接着させて炭素繊維発熱体を形成すると同時に、余分の合成樹脂溶液が炭素カスの形態に変換して残留することになる。このように炭素繊維発熱体に炭素カスが残留する状態で、この炭素繊維発熱体を使ってカーボンヒーターや赤外線発生器を製造すると、図2に示すように、赤外線発生器の内部で炭素カスが流動し、結局として赤外線発生器の不良につながるという問題点がある。] 図2
[0006] しかも、数本のカーボン糸を合成樹脂溶液で塗布しても、それぞれのカーボン糸が平行に接触した状態で、塗布された合成樹脂のコーティング厚の不均一又は衝撃などによって各炭素繊維糸の間に図3に示すような隙間ができると、この隙間によって炭素繊維発熱体の抵抗特性が不均一になる。これにより、炭素繊維発熱体の部位別に電流が過多又は過小に流れるようになり、発熱分布のバラツキが発生し、その結果、炭素繊維発熱体の耐久性及び品質が低下する。] 図3
[0007] なお、このような各炭素繊維糸における隙間発生の要因を低減させるには、図2に示すように、螺旋状の炭素材の両端部のカーボン糸を撚ってツイストした状態で通電用クリップを取り付けて炭素繊維発熱体としなければならない。しかし、このような炭素繊維発熱体の両端部におけるカーボン糸のツイストにより、図4に示すように、カーボン糸のツイストされた部位T1では単位面積当たり発熱量が増加する一方で、カーボン糸のツイストされていない部位T2では相対的に単位面積当たり発熱量が減少し、この炭素繊維発熱体において発熱分布のバラツキが発生するが、このバラツキだけでも炭素繊維発熱体の耐久性及び品質が低下する。特に、カーボン糸のツイストされた部位T1で単位面積当たり発熱量が増加すると、通電用クリップの表面を保持するニッケル板が過熱されてニッケルが蒸発し、赤外線発生器の管体内部面にニッケルリングを形成するが、このようなニッケルリングの厚さが増加しながら管体にクラックができ、製品の外観性が低下し且つ寿命が短縮する。] 図2 図4
[0008] また、螺旋状の炭素材に塗布される合成樹脂溶液を構成するフェノールホルムアルデヒドが熱分解して大気汚染物質を放出する。特に、合成樹脂溶液は、気相炭化水素雰囲気では900℃以下でも気化しうる非晶質炭素物質(Amorphous Carbon)を多量含有するので、合成樹脂溶液を使って製造した炭素繊維発熱体から非晶質炭素物質、及びニッケルを主成分とする金属成分が気化し、赤外線発生器の内部面で炭化現象、及び黒化現象(ニッケル蒸発リング)が生じることがあり、これは炭素繊維発熱体の寿命に致命的な影響を及ぼすという問題点がある。]
[0009] 特に、韓国登録特許公報第10−0793973号は、単位炭素繊維糸を隣接配列し、互いに接着するように合成樹脂溶液で必須的に塗布して、螺旋状の形態物を形成した後に、該螺旋状形態物に1次及び2次熱処理を実施し、表面に不純物が残存する炭素繊維発熱体を製造する。したがって、炭素繊維発熱体の表面に残存する不純物を除去するために追加的に高温の熱処理を実施すると、炭素繊維発熱体において合成樹脂で覆われて保持される炭素繊維糸が割れるか、さらには切れる現象が発生するので、高温の熱処理による不純物除去作業は全くできないという根本的な欠陥を抱えている。]
発明が解決しようとする課題

[0010] したがって、本発明の目的は、合成樹脂溶液を使用せずに、複数の炭素繊維糸を物理的にブレーディングした細幅織り炭素体を、別の加工無しで原形のまま熱処理することによって抵抗特性及び発熱分布を非常に均一にさせることができ、かつ、細幅織り炭素体の製造に合成樹脂溶液を使用しないだけでなく高温の3次熱処理を実施することによって、不純物が殆ど生じないとともに寿命が大幅に延びる炭素発熱体及びその製造方法を提供することにある。]
課題を解決するための手段

[0011] 上記の課題を達成するために、本発明は、炭素繊維糸を水、界面活性剤及びシリコン乳剤からなる群より選ばれる少なくとも一つの潤滑剤に浸漬して潤滑剤含浸炭素繊維糸とする段階と、前記潤滑剤含浸炭素繊維糸3〜24本を一方向に配列しブレーディング(Braiding)して細幅織り炭素体とする段階と、前記細幅織り炭素体を耐熱主軸の表面に巻いて炭素成形体とする段階と、前記炭素成形体の両端部にそれぞれ通電用クリップを取り付ける段階と、前記通電用クリップに電流を印加し、前記炭素成形体を気相炭化水素雰囲気下で1次熱処理して熱処理炭素成形体とする段階と、前記熱処理炭素成形体を耐熱主軸から分離する段階と、前記分離された熱処理炭素成形体の通電用クリップに電流を印加し、気相炭化水素雰囲気の下に1300〜2500℃で2次熱処理して、表面にナノ結晶構造の炭素層被膜が蒸着された炭素被膜発熱体とする段階と、前記炭素被膜発熱体を不活性ガス又は減圧雰囲気の下に2500〜3500℃で3次熱処理して、不純物を蒸発させ且つ残留する非晶質炭素をグラファイト化する段階と、を含む炭素発熱体の製造方法を提供する。]
[0012] また、本発明は、3〜24本のポリアクリロニトリル原糸又はビスコース原糸を一方向に配列しブレーディングしてウェブ状の細幅織物とする段階と、前記細幅織物を不活性ガス雰囲気で長さ方向に延伸しながら1,500〜2,500℃で炭化処理して細幅織り炭素体とする段階と、前記細幅織り炭素体を耐熱主軸の表面に巻いて炭素成形体とする段階と、前記炭素成形体の両端部にそれぞれ通電用クリップを取り付ける段階と、前記通電用クリップに電流を印加し、前記炭素成形体を気相炭化水素雰囲気下で1次熱処理して、熱処理炭素成形体とする段階と、前記熱処理炭素成形体を耐熱主軸から分離する段階と、前記分離された熱処理炭素成形体の通電用クリップに電流を印加し、気相炭化水素雰囲気の下に1300〜2500℃で2次熱処理して、表面にナノ結晶構造の炭素層被膜が蒸着された炭素被膜発熱体とする段階と、前記炭素被膜発熱体を不活性ガス又は減圧雰囲気の下に2500〜3500℃で3次熱処理して、不純物を蒸発させ且つ残留する非晶質炭素をグラファイト化する段階と、を含む炭素発熱体の製造方法を提供する。]
発明の効果

[0013] 本発明によって製造される炭素発熱体は、合成樹脂溶液を使用せずに、複数の炭素繊維糸を物理的にブレーディングしてなる細幅織り炭素体に、別の加工なしで原形のまま通電用クリップを取り付け、1次、2次及び3次熱処理を実施するので、抵抗特性及び発熱分布が非常に均一になり、耐久性及び品質を大幅に向上させることができる。]
[0014] また、本発明の炭素発熱体は、自体として不純物とされる合成樹脂溶液を細幅織り炭素体の製造に使用しないだけでなく、この合成樹脂溶液の未使用によって、不純物除去のための高温の3次熱処理が実施可能になるため、不純物含量が極めて低減し、かつ、寿命を大幅に延ばすことができる。]
[0015] また、本発明の炭素発熱体は、炭素繊維糸の接着のための合成樹脂溶液の塗布及び乾燥時間が省かれるので、生産性が大幅に向上し、合成樹脂溶液の不均一な塗布に起因する発熱分布のばらつきを防止することができる。]
図面の簡単な説明

[0016] 従来の炭素発熱体の製造工程図である。
従来の炭素発熱体を使用したカーボンヒーターの一実施例を示す写真である。
従来の炭素発熱体の製造に使用される炭素繊維糸の不良状態を示す図である。
従来の炭素発熱体を使用したカーボンヒーターの電流印加状態を示す写真である。
本発明の一実施例による細幅織り炭素体の織造及び細幅織物の織造に使用される細幅織機の例示図である。
本発明の一実施例による細幅織り炭素体の例示図である。
本発明の一実施例による炭素発熱体の製造工程図である。
本発明の一実施例による炭素成形体の詳細断面図である。
本発明の他の実施例による炭素成形体の詳細断面図である。
本発明の炭素発熱体を使用したカーボンヒーターの電流印加状態を示す写真である。
従来のカーボンヒーターと本発明によるカーボンヒーターとの比較写真である。]
[0017] 本発明は、合成樹脂溶液を使用せずに、複数の炭素繊維糸を物理的にブレーディングした細幅織り炭素体に別の加工を実施せずに原形のままで通電用クリップを装着した後に、1次、2次熱処理を実施し、これとは別に残存不純物の除去のための高温の3次熱処理を実施することを技術思想としている。]
[0018] このために、本発明では、複数の炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングして細幅織り炭素体とする、又は、原糸を一方向に配列しブレーディングしてなる細幅織物を炭化処理して細幅織り炭素体とした後、この細幅織り炭素体を使って炭素発熱体を製造する。]
[0019] 添付の図面及び実施例に挙げて本発明の炭素発熱体の製造方法について詳細に説明する。]
[0020] 図5は、本発明の一実施例による細幅織り炭素体の織造及び細幅織物の織造に使用される細幅織機を概略的に示す図であり、図6は、本発明の一実施例による細幅織り炭素体を概略的に示す図であり、図7は、本発明の一実施例による炭素発熱体の製造工程を概略的に示す図であり、図8は、本発明の一実施例による炭素成形体の断面を詳細に示す図であり、図9は、本発明の他の実施例による炭素成形体の断面を詳細に示す図であり、図10は、本発明の炭素発熱体を使用したカーボンヒーターに電流を印加した状態の写真であり、図11は、従来のカーボンヒーターと本発明によるカーボンヒーターとを比較した写真である。] 図10 図11 図5 図6 図7 図8 図9
[0021] 図5〜図11を参照すると、まず、本発明の炭素発熱体に使われる細幅織り炭素体は、炭素繊維糸を、水、界面活性剤及びシリコン乳剤からなる群より選ばれる少なくとも一つの潤滑剤に浸漬して潤滑剤含浸炭素繊維糸とする段階、この潤滑剤含浸炭素繊維糸3〜24本を一方向に配列しブレーディングして細幅織り炭素体とする段階によって製造される。] 図1 図10 図11 図2 図3 図5 図6 図7 図8 図9
[0022] 炭素繊維糸を一般の織機で経糸と緯糸として配列し織造して広幅の炭素繊維を作り、この炭素繊維をスリッティングして細幅織り炭素体とすることができるが、緯糸の炭素繊維が120°以上の角度でブレーディングされるときには屈折する現象が発生するから技術的に極めて困難であり、その分、実用性に欠けている。しかも、スリッティング過程で炭素繊維のスリッティング面に毛羽などの歪みが生じ、この歪み部位において抵抗特性及び発熱分布のバラツキが深刻になるため、上記した一般の方法で織造及びスリッティングされた細幅織り炭素体を炭素発熱体の製造に使用することができない。したがって、比較的少数(例えば、4本)の炭素繊維糸を細幅織機で経糸として配列し交織して細幅に形成される細幅織り炭素体を原形のまま使用して炭素発熱体を製造しなければならない。]
[0023] 本発明の炭素発熱体は、炭素繊維糸を物理的に細幅織造してなる細幅織り炭素体で製造される。細幅織り炭素体の製造に使われる炭素繊維糸は、原料によって、PAN系炭素繊維糸、ピッチ系炭素繊維糸及びビスコース系炭素繊維糸に分類され、炭素発熱体の材料である細幅織り炭素体は、PAN系炭素繊維糸、ピッチ系炭素繊維糸及びビスコース系炭素繊維糸のいずれを使用してもよいが、PAN系炭素繊維糸、ピッチ系炭素繊維糸は矩形の断面を有するので、複数のPAN系炭素繊維糸又はピッチ系炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングして細幅織り炭素体とする工程が事実上困難である。したがって、本発明では、細幅織造が容易な断面円形を有するビスコース系炭素繊維糸を使用して細幅織り炭素体を製造することが好ましい。]
[0024] ところが、屈曲強度の小さい炭素繊維糸をそのまま一方向に配列しブレーディングすると、炭素繊維糸が一定の角度で容易にブレーディングされず、屈折する現象が起こるだけでなく、ブレーディング中の炭素繊維糸で毛羽が発生する可能性もある。]
[0025] したがって、本発明では、炭素繊維糸が一定の角度で容易にブレーディングされるように、ボビンに巻かれた状態の炭素繊維糸を、水、界面活性剤及びシリコン乳剤からなる群より選ばれる少なくとも一つの潤滑剤に20〜60分間浸漬し、屈曲強度の増加した潤滑剤含浸炭素繊維糸とする。炭素繊維糸の屈曲強度を増加させる潤滑剤は、水、界面活性剤及びシリコン乳剤を単独使用しても良く、2種以上を混合して使用してもよい。]
[0026] このような潤滑剤に浸漬された潤滑剤含浸炭素繊維糸は、屈曲強度が増加して容易にブレーディングされ、毛羽の発生も抑えられる。屈曲強度の増加した潤滑剤含浸炭素繊維糸の製造において、炭素繊維糸を潤滑剤に浸漬する時間が20分未満であれば、炭素繊維糸が容易にブレーディングされるような屈曲強度にならず、炭素繊維糸を潤滑剤に浸漬する時間が60分を超過すると、炭素繊維糸の屈曲強度はそれ以上増加しない。]
[0027] 上記のように潤滑剤に浸漬されて屈曲強度の増加した潤滑剤含浸炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングして細幅織り炭素体とする。]
[0028] 本発明では、細幅織機で炭素繊維糸を経・緯糸として共に配列せずに、細幅織機で炭素繊維糸3〜24本を全て経糸として配列し、これらの経糸が相互ジグザグに交差するようにブレーディングすることによって、図6に示すように、3〜24本の炭素繊維糸が一方向に配列されるウェブ状の細幅織り炭素体とする。ウェブ状の細幅織り炭素体の製造において、経糸として配列される炭素繊維糸が3本未満であれば、これら炭素繊維糸が相互交織してウェブ状の細幅織物となるのではなく、炭素繊維糸が撚られて仮燃糸となる。一方、経糸として配列される炭素繊維糸が24本を超過すると、炭素繊維糸が過度な角度でブレーディングされ、炭素繊維糸の加工性が低下するだけでなく、細幅織り炭素体の幅が過大になるため電気的な抵抗値が過度に低下する。] 図6
[0029] 具体的に、図5に示すように、3〜24本の炭素繊維糸240a,240bを経糸として配列しブレーディングして炭素繊維細幅織物を製造する細幅織機200は、テーブル210、テーブル210上において回転しつつ移動する複数個のキャリア230a,230b、キャリア230a,230bから交織された炭素繊維細幅織物100が巻き取られる巻取りローラ260,270を備える。] 図5
[0030] ここで、複数のキャリア230a,230bは、テーブル210上に形成された"∞"状の移動経路に沿って回転する。キャリア230a,230bが回転する時、キャリア230a,230bに巻き取られたそれぞれの炭素繊維糸240a,240bは、キャリア230a,230bの経路に沿ってヤーンガイド(図示せず)で相互ブレーディングされて炭素繊維細幅織物100となり、この炭素繊維細幅織物100は巻取りローラ260上に巻き取られる。ここで、キャリア230a,230bが移動経路に沿って移動する時、ブレーディングのためにヤーンガイドに移動するそれぞれの炭素繊維糸240a,240bのブレーディング角度は60°を越えないように調整される。炭素繊維糸240a,240bのヤーンガイドにおけるブレーディング角度が60°を超過すると、炭素繊維糸240a,240bが切断される可能性がある。]
[0031] すなわち、複数の炭素繊維糸、好ましくは、円形の断面を有するビスコース系炭素繊維糸を細幅織機にセッティングして経糸として配列し、これらの経糸として配列された炭素繊維糸を相互ジグザグに交差してブレーディングすることによって細幅織り炭素体を得る。そして、同一の直径を有する複数の炭素繊維糸を経糸として配列し交織して細幅織り炭素体とすることもでき、異なる直径を有する炭素繊維糸を経糸として配列し交織して細幅織り炭素体とすることもできる。]
[0032] このような細幅織り炭素体は、複数の炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングして細幅織造したものであるから、細幅織造された細幅織り炭素体の両辺及び両端部に毛羽などのような歪みが全く生じなく、外形がすっきりしており、織造形態が確実に維持されるという特性を有する。したがって、複数の炭素繊維糸をブレーディングせずに一定幅で平行に配列した後、自体として不純物とされる合成樹脂溶液を塗布して複数の炭素繊維糸を結合させなければならない従来の炭素繊維材とは違い、複数の炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングして堅固に製造した本発明の細幅織り炭素体は、合成樹脂溶液が塗布されないことはもとより、細幅織り炭素体の織造形態を維持するためのいかなる手段も使用せずに、細幅織造された細幅織り炭素体をそのまま炭素発熱体の製造に使用する。]
[0033] また、上記のように複数の炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングして細幅織り炭素体を形成する方法とは別に、本発明の炭素発熱体の製造方法は、3〜24本のポリアクリロニトリル原糸又はビスコース原糸を一方向に配列しブレーディングすることでウェブ状の細幅織物とする段階、及びこの細幅織物を不活性ガス雰囲気で長さ方向に延伸しながら1,500〜2,500℃で炭化処理することで細幅織り炭素体とする段階によって細幅織り炭素体を得る。]
[0034] 炭素繊維に比べて加工性に格段に優れた原糸を使って細幅織物を織造し、連続して細幅織物を耐炎化及び炭化処理する工程により細幅織り炭素体を得、炭素発熱体の製造に使用することができる。]
[0035] しかし、ポリアクリロニトリル原糸又はビスコース原糸を経・緯糸として2軸性織物を織造し、この2軸性織物を経糸方向と緯糸方向の両方向に同時に延伸しながら炭化処理することは技術的に極めて困難であり、実用性に欠けている。]
[0036] そこで、本発明では、PAN系炭素繊維の原材料であるポリアクリロニトリル原糸又はビスコース系炭素繊維の原材料であるビスコース原糸を経・緯糸として共に配列する代わりに、細幅織機でポリアクリロニトリル原糸又はビスコース原糸3〜24本を全て経糸として配列し、これら経糸を相互ジグザグに交差するようにブレーディングすることで、図6に示すように、3〜24本の原糸が一方向に配列されるウェブ状の細幅織物とする。] 図6
[0037] このように、ポリアクリロニトリル原糸又はビスコース原糸が相互ジグザグに交差して一定の角度でブレーディングされ、一方向にのみ進行することで1軸性のウェブ状の細幅織物が得られる。この細幅織物の製造において、一方向に配列される原糸が3本未満であれば、原糸が相互ブレーディングされてウェブ状の細幅織物となるのではなく、原糸が撚られて仮燃糸となる。一方、一方向に配列される原糸が24本を超過すると、原糸が過度な角度でブレーディングされるので、原糸を長さ方向に正確に延伸し難くなる他、細幅織物から製造される細幅織り炭素体の幅が過大になり、電気的な抵抗値が過度に低下する。]
[0038] 具体的に、図5に示すように、3〜24本の原糸240a,240bを経糸として配列しブレーディングして細幅織物を形成する細幅織機200は、テーブル210、テーブル210上において回転しつつ移動する複数個のキャリア230a,230b、キャリア230a,230bから交織された細幅織物100が巻き取られる巻取りローラ260,270を備える。] 図5
[0039] ここで、複数のキャリア230a,230bは、テーブル210上に形成された"∞"状の移動経路に沿って回転する。キャリア230a,230bが回転する時、キャリア230a,230bに巻き取られたそれぞれの原糸240a,240bは、キャリア230a,230bの経路に沿ってヤーンガイド(図示せず)で相互ブレーディングされて細幅織物100となり、この細幅織物100は巻取りローラ260上に巻き取られる。ここで、キャリア230a,230bが移動経路に沿って移動する時、ブレーディングのために移動する原糸240a,240bのヤーンガイドにおけるブレーディング角度は、垂直線を基準に60°を越えないように調整される。原糸240a,240bのヤーンガイドにおけるブレーディング角度が60°を超過すると、原糸240a,240bが切断される可能性がある。]
[0040] すなわち、3〜24本の原糸を細幅織機にセッティングして経糸として配列し、これら経糸として配列された原糸を相互ジグザグに交差してブレーディングすることによって細幅織物を得る。]
[0041] このようにして得られた細幅織物を連続的に炭化処理用トンネル連続炉に移送し、この炭化処理用トンネル連続炉でアルゴンなどのような不活性気体雰囲気で細幅織物を長さ方向に延伸しながら高温で炭化処理することで細幅織り炭素体を製造する。]
[0042] 一般には、ポリアクリロニトリル原糸、ビスコース原糸、及びピッチ系原糸を個別として長さ方向に延伸しながら不活性気体雰囲気で1,000℃前半の温度帯、すなわち1,000〜1,500℃の温度で炭化処理して炭素繊維を構成することができるが、原糸単独ではなく3〜24本の原糸を一方向に配列しブレーディングすることによってなる細幅織物は、1,000℃前半の温度帯では確実に炭化処理されない。]
[0043] そこで、本発明では、細幅織物を長さ方向に延伸しながら1,500℃以上の温度、好ましくは、1,500〜2,500℃の温度で炭化処理を実施して細幅織り炭素体を製造する。細幅織り炭素体の製造において、炭化処理用トンネル連続炉中の不活性ガス雰囲気で長さ方向に延伸する細幅織物を炭化処理する温度が1,500℃未満であれば、この細幅織物は十分に炭化処理されない。一方、長さ方向に延伸する細幅織物を炭化処理する温度が2,500℃を超過すると、耐炎化細幅織物が炭化処理されずにそのまま燃焼することがある。]
[0044] このような細幅織り炭素体も同様、両辺及び両端部に毛羽などのような歪みが全く発生せず、外形がすっきりしており、織造形態が堅固に維持されるという特性を有する。したがって、複数の炭素繊維糸をブレーディングせずに一定幅で平行に配列した後、自体として不純物とされる合成樹脂溶液を塗布して複数の炭素繊維糸を結合させなければならない従来の炭素繊維材とは違い、複数の炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングして堅固に製造した本発明の細幅織り炭素体は、合成樹脂溶液が塗布されないことはもとより、細幅織り炭素体の織造形態を維持するためのいかなる手段も使用せずに、細幅織造された細幅織り炭素体をそのまま炭素発熱体の製造に使用する。]
[0045] また、本発明の炭素発熱体の製造方法は、細幅織り炭素体を耐熱主軸の表面に巻回して炭素成形体を形成する段階を含む。]
[0046] 複数の炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングしてなる細幅織り炭素体、又は、原糸を一方向に配列しブレーディングした細幅織物を炭化処理してなる細幅織り炭素体を、融点1300℃のシリカ棒などのような耐熱主軸の表面に螺旋状に巻いて、螺旋状の炭素成形体とする。]
[0047] このように耐熱主軸の表面に螺旋状に巻いて成形された炭素成形体は、細幅織り炭素体として両辺及び両端部に毛羽などのような歪みが全く発生せず、炭素成形体の外形がきれいに維持される特性を有する。したがって、螺旋状の炭素成形体の外形を維持するように合成樹脂溶液を塗布する必要がない他、炭素成形体の両端部のカーボン糸を撚ってツイストしない状態のまま通電用クリップを取り付けることができる。]
[0048] また、本発明の炭素発熱体の製造方法は、炭素成形体の両端部にそれぞれ通電用クリップを取り付ける段階を含む。]
[0049] 細幅織り炭素体が螺旋状に成形された炭素成形体に電流を印加して1次熱処理するように、この炭素成形体の両端部にそれぞれ通電用クリップを取り付ける。炭素成形体の両端部にそれぞれ取り付けられる通電用クリップは、優れた電気伝導性を有し、炭素成形体にくっつく程度の表面特性を有するアルミニウムホイール又は銅ホイールのような材質とする。]
[0050] 上記のように炭素成形体の両端部にそれぞれ取り付けられた通電用クリップに電流を印加して通電させると、炭素成形体は一定の温度で熱処理されて熱処理炭素成形体に変形される。]
[0051] また、本発明の炭素発熱体の製造方法は、気相炭化水素雰囲気の下で通電用クリップに電流を印加し炭素成形体を1次熱処理して熱処理炭素成形体とする段階、及びこの熱処理炭素成形体を耐熱主軸から分離する段階を含む。]
[0052] 気相炭化水素雰囲気の下で炭素成形体の両端部の通電用クリップに電流を印加して900〜1200℃で1次熱処理することによって、表面に一定厚の炭素層被膜が気相蒸着された熱処理炭素成形体が得られる。]
[0053] 具体的に、耐熱主軸の表面に螺旋状に巻かれた炭素成形体の両端部の通電用クリップに電源を連結し、気相炭化水素雰囲気下の反応炉に収納する。電源から通電用クリップを通じて炭素成形体に電流を印加し、炭素成形体の温度を900〜1200℃に上昇させると、反応炉中の気相炭化水素が熱分解しつつ発生する炭素が炭素成形体の表面に気相蒸着されて炭素層被膜を形成する。炭素成形体の表面に炭素層被膜を気相蒸着するために炭素成形体を1次熱処理する温度が900℃未満であれば、気相炭化水素が熱分解されず、炭素は炭素成形体の表面に気相蒸着されない。一方、この炭素成形体を1次熱処理する温度が1200℃を超過すると、炭素成形体を支持する耐熱主軸が高熱によって溶けてしまう。]
[0054] このような炭素成形体の1次熱処理によって炭素層被膜が気相蒸着された熱処理炭素成形体を耐熱主軸から分離し、この分離された熱処理炭素成形体に2次熱処理を実施する。]
[0055] また、本発明の炭素発熱体の製造方法は、気相炭化水素雰囲気の下で、分離された熱処理炭素成形体の通電用クリップに電流を印加して1300〜2500℃で2次熱処理し、表面にナノ結晶構造の炭素層が蒸着された炭素被膜発熱体を得る段階を含む。]
[0056] 具体的に、1次熱処理されて耐熱主軸から分離された熱処理炭素成形体を、再び気相炭化水素雰囲気下の反応炉に受納する。電源から通電用クリップを通じて熱処理炭素成形体に電流を印加し、この熱処理炭素成形体の温度を1300〜2500℃に上昇させると、反応炉中の気相炭化水素が熱分解しつつ発生する炭素が、熱処理炭素成形体の表面に気相蒸着されて一定厚のナノ結晶構造の炭素層被膜を形成する。]
[0057] 熱処理炭素成形体の2次熱処理温度を1300〜2500℃の範囲内で一定の温度に維持することで熱処理炭素成形体の抵抗値を所望のレベルに減少させ、これにより、熱処理炭素成形体からなる炭素被膜発熱体の抵抗値を任意調節することが可能になる。熱処理炭素成形体の表面にナノ結晶構造の炭素層被膜を気相蒸着するために熱処理炭素成形体を2次熱処理する温度が1300℃未満であれば、この炭素被膜発熱体の表面に気相蒸着されるナノ結晶構造の炭素層被膜に気化可能な非晶質炭素物質が多量含有されるだけでなく、炭素被膜発熱体の抵抗値を任意調節することができない。一方、熱処理炭素成形体を2次熱処理する温度が2500℃を超過すると、炭素被膜発熱体が高温によって劣化又は燃焼することがある。]
[0058] 上記のようにして得られた炭素被膜発熱体には、微量の不純物と非晶質炭素物質が含まれており、この不純物及び非晶質炭素物質の除去のために高温の3次熱処理を実施する。]
[0059] また、本発明の炭素発熱体の製造方法は、炭素被膜発熱体を不活性ガス又は減圧雰囲気の下に2500〜3500℃で3次熱処理して、不純物を蒸発させ且つ残留する非晶質炭素をグラファイト化する段階を含む。]
[0060] 2次熱処理された炭素被膜発熱体を、気相炭化水素ではなく不活性ガス又は減圧雰囲気の下に2500〜3500℃の高温で3次熱処理して、不純物を蒸発させ、且つ残留する非晶質炭素物質をグラファイト化することによって、不純物が事実上残留しない炭素発熱体が得られる。この場合、炭素被膜発熱体への3次熱処理は、炭素被膜発熱体の高熱による劣化又は燃焼を防止するために、気相炭化水素ではなく必ず不活性ガス又は減圧雰囲気の下で実施しなければならない。]
[0061] 炭素被膜発熱体を3次熱処理する温度が2500℃未満であれば、炭素被膜発熱体から不純物が十分に蒸発しない他、非晶質炭素物質も十分にグラファイト化されない。一方、炭素被膜発熱体を3次熱処理する温度が3500℃を超過すると、3次熱処理にかかる費用が大幅に増加し、炭素発熱体の製造原価の上昇につながる。]
[0062] 上記のような炭素被膜発熱体の3次熱処理により、事実上不純物の含まれていない炭素発熱体が得られる。]
[0063] このような炭素発熱体を管体内部に装入し、この装入された炭素発熱体を電線と連結した後に、管体を真空処理してシールすることでカーボンヒーターを製造する。]
[0064] 以下、本発明の炭素発熱体の製造方法について具体的な実施例に挙げて詳細に説明する。ただし、下記の実施例は、本発明を具体的に例示するためのもので、本発明を制限するためのものではない。]
[0065] <実施例>
1.70texの線密度を有するビスコース系炭素繊維糸8本を細幅織機にセッティングして経糸として配列し、これら経糸を相互ジグザグに交差して織造することによって細幅織り炭素体とした。]
[0066] 2.この細幅織り炭素体を、長さ45cm、直径4mmのシリカ棒に螺旋状に巻いて炭素成形体を形成した。]
[0067] 3.この炭素成形体の両端部にそれぞれアルミニウムホイール材質の通電用クリップを取り付けた。]
[0068] 4.耐熱主軸の表面における炭素成形体の通電用クリップを電源と連結し、気相炭化水素雰囲気下の反応炉に受納した。]
[0069] 5.通電用クリップに電流を印加し、炭素成形体を初期抵抗43Ωから抵抗33Ωに変換されるまで、気相炭化水素雰囲気下で、1100℃で1次熱処理し、表面に0.1nmの炭素層被膜が気相蒸着された熱処理炭素成形体とした。]
[0070] 6.熱処理炭素成形体を耐熱主軸から分離し、分離された熱処理炭素成形体を再び気相炭化水素雰囲気下の反応炉に受納した。]
[0071] 7.この熱処理炭素成形体の通電用クリップに電流を印加し、熱処理炭素成形体を、初期抵抗33Ωから抵抗13Ωに変換されるまで、気相炭化水素雰囲気下で、2000℃で2次熱処理し、表面に0.3nmのナノ結晶構造の炭素層被膜が気相蒸着された炭素被膜発熱体とした。]
実施例

[0072] 8.この炭素被膜発熱体を不活性ガス雰囲気下の反応炉に受納し、通電用クリップに電流を印加し、この炭素被膜発熱体を不活性ガス雰囲気の下に2600℃で30秒間3次熱処理することによって、螺旋状の100V/800Wの炭素発熱体を製造した。]
[0073] <実験例>
上記実施例によって得られた炭素発熱体を管体内部に装入し、この装入された炭素発熱体を電線と連結した後に、管体を真空処理しシールすることでカーボンヒーターを製造した。]
[0074] このカーボンヒーター100個と従来の韓国登録特許公報第10−0793973号に基づくカーボンヒーター100個を用意し、2000時間連続して電流を供給して加熱した結果、図9に示すように、本発明のカーボンヒーターでは、内部不純物による炭化現象、及び黒化現象(ニッケル蒸発リング)が全く発生しなかったが、従来のカーボンヒーターでは、30個において内部不純物による炭化現象及び黒化現象が発生した。] 図9
[0075] その結果から、本発明の炭素発熱体を使って製造したカーボンヒーターは、信頼性が顕著に向上したことがわかる。]
权利要求:

請求項1
炭素繊維糸を水、界面活性剤及びシリコン乳剤からなる群より選ばれる少なくとも一つの潤滑剤に浸漬して潤滑剤含浸炭素繊維糸とする段階と、前記潤滑剤含浸炭素繊維糸3〜24本を一方向に配列しブレーディング(Braiding)して細幅織り炭素体とする段階と、前記細幅織り炭素体を耐熱主軸の表面に巻いて炭素成形体とする段階と、前記炭素成形体の両端部にそれぞれ通電用クリップを取り付ける段階と、前記通電用クリップに電流を印加し、前記炭素成形体を気相炭化水素雰囲気下で1次熱処理して、熱処理炭素成形体とする段階と、前記熱処理炭素成形体を耐熱主軸から分離する段階と、前記分離された熱処理炭素成形体の通電用クリップに電流を印加し、気相炭化水素雰囲気の下に1300〜2500℃で2次熱処理して、表面にナノ結晶構造の炭素層被膜が蒸着された炭素被膜発熱体とする段階と、前記炭素被膜発熱体を不活性ガス又は減圧雰囲気の下に2500〜3500℃で3次熱処理して、不純物を蒸発させ且つ残留する非晶質炭素をグラファイト化する段階と、を含む、炭素発熱体の製造方法。
請求項2
前記潤滑剤含浸炭素繊維糸とする段階で使われる炭素繊維糸は、ビスコース系炭素繊維糸であることを特徴とする、請求項1に記載の炭素発熱体の製造方法。
請求項3
前記潤滑剤含浸炭素繊維糸とする段階で炭素繊維糸を潤滑剤に20〜60分間浸漬することを特徴とする、請求項1に記載の炭素発熱体の製造方法。
請求項4
前記細幅織り炭素体とする段階で、異なる直径の炭素繊維糸を一方向に配列しブレーディングすることを特徴とする、請求項1に記載の炭素発熱体の製造方法。
請求項5
3〜24本のポリアクリロニトリル原糸又はビスコース原糸を一方向に配列しブレーディングしてなるウェブ状の細幅織物を不活性ガス雰囲気で長さ方向に延伸しながら炭化処理して細幅織り炭素体とする段階と、前記細幅織り炭素体を耐熱主軸の表面に巻いて炭素成形体とする段階と、前記炭素成形体の両端部にそれぞれ通電用クリップを取り付ける段階と、前記通電用クリップに電流を印加し、前記炭素成形体を気相炭化水素雰囲気下で1次熱処理して、熱処理炭素成形体とする段階と、前記熱処理炭素成形体を耐熱主軸から分離する段階と、前記分離された熱処理炭素成形体の通電用クリップに電流を印加し、気相炭化水素雰囲気の下に1300〜2500℃で2次熱処理して、表面にナノ結晶構造の炭素層被膜が蒸着された炭素被膜発熱体とする段階と、前記炭素被膜発熱体を不活性ガス又は減圧雰囲気の下に2500〜3500℃で3次熱処理して、不純物を蒸発させ且つ残留する非晶質炭素をグラファイト化する段階と、を含む、炭素発熱体の製造方法。
請求項6
前記細幅織り炭素体とする段階は、3〜24本のポリアクリロニトリル原糸又はビスコース原糸を一方向に配列しブレーディングしてウェブ状の細幅織物とする過程と、前記細幅織物を不活性ガス雰囲気で長さ方向に延伸しながら1,500〜2,500℃で炭化処理して細幅織り炭素体を形成する過程と、を含むことを特徴とする、請求項5に記載の炭素発熱体の製造方法。
請求項7
前記熱処理炭素成形体とする段階で、1次熱処理温度は900〜1200℃であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭素発熱体の製造方法。
請求項8
請求項1又は5に記載の炭素発熱体の製造方法に基づいて製造される炭素発熱体。
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